■Princes Bride■/13cm
73点


■前書き■
 パッケ買いに近いような感じ。結構発売日からは遠のいていたけどそれに負けないくらいの店内のプリブラルームに心惹かれました。
 要するに話題作とかには結構弱かったりするのだが、まぁ、中古で低価格とあって、DVD−ROM版で購入しました。
 発売日は03年の9月。中古での購入は04年1月25日と、大体4ヶ月も乗り遅れたわけですな。ちなみに定価は6800円と普通のエロゲに対して大変リーズナブル。

■ストーリー■
 昔々、ヨーロッパのとある国に、一人の姫君がいました。
 たいそう美しかった彼女は、幾人もの貴族の男たちに求婚されます。

 姫君は男たちに無理難題の数々を命じました。
 それを達成した者はカードを受け取り、姫君の持つ自分のカードを使いきった暁には、
 晴れて彼女の王子となることができるというのです。

 立派な家柄と身なりの王子候補たちの中に、一人見劣りのする青年がいました。
 しかし青年は心優しく知恵があり、姫君の無理難題を一つ一つ果たしていきます。
 次第に姫君の心は彼に傾いていき、二人はついに結ばれます。
 そこで青年は、自分が隣国の王子であったことを告白するのです。


 それは、おとぎ話になるくらい、遠い遠い昔のお話。(プレイマニュアルから抜粋)


 なんかどっかで聞いたことあるような話ですが、この昔話を元にして現代のお話が始まります。
 でまぁ、一言で言ったら現代の話はこのおとぎ話の人物関係が逆になります。
 つまり王子を巡って、若き娘たちがプリンセスとなるために無理難題を果たしていくというもの。
 ・・・なんか違うような気がしますが、大体こんな感じで。

■システム■
 うむ、良好だ。
 私的にシステム面というのは、一定以下でなければそんな文句は言わないつもりです。
 で、ゲームのカードシステムみたいなのはあんま意味がなかったとかそうでもないとか。

■キャラ■
 本城理人(ほんじょうあやひと)
→主人公。ゲームシナリオはこの主人公視点なのですが、顔グラがあるというのが個人の嗜好だけど。私は反対派かな。弱々しくていかん・・・けれどもそんなに悪いやつじゃない。
 で、このゲームのプリンスという位置付け。

 嘉島聖(かしまきよみ)
→理人の幼なじみ。クラス委員も務めて真面目で優等生ですが眼鏡はかけてません。
 正統派ヒロインぽい。「理人ちゃん」と、呼ぶのがこれまた・・・。

 姫史愛生(きしあいみ)
→聖のいとこで関西人。見た目がロリでSNOWの桜花をふと思わせるような容姿ですが、中身は関西人。
 最初は違和感あったけど慣れればこの方が良いという始末。こっちのが好感持てるかな。

 葛城佳央(かつらぎかお)
→転校生で遥奈と同じクラスに転入したあばれん坊(爆)。このゲームの中では彼女が一番好きです。というか、愛生とか遥奈を交えてのボケ&ツッコミが最高に面白い。
 まぁ、主人公に一途なのはみんな一緒なのですが、彼女は露骨に示してる。(愛生もだけど)

 逢坂遥奈(おうさかはるな)
→家庭科部の後輩。葛城の面倒をよくみてくれるしっかりした眼鏡っ娘。鞠絵にそっくりです。
 あんまり好きなキャラではないですが、葛城とのやりとりはやはり笑えますね。

 櫻見枝絵留(さくらみしえる)
→理人のクラスメイトで母がドイツ人。おとなしさ満点。でも時にはみんなと打ち解け合う場面は良いですね。
 シエル先輩がラーメン食べるシーンは良かった。この中では一番綺麗なんじゃないかな。

 中谷恭一(なかたにきょういち)
→理人と聖の幼なじみで学園の臨時保険医。ちょいとお兄さん。
 つーか、SNOWの橘先生とラブひなの瀬田さんとカブるようなキャラですな。外見は・・・。

 嘉島早智子(かしまさちこ)
→聖の母親。残念ながら親子丼はありませんでしたが、聖の良き理解者。
 スーパーのパートで試食コーナーを担当している。イチゴいっぱい食べられていいなぁ

 姫史翔子(きししょうこ)
→愛生の母親。双子の姉が早智子。また微妙な関係ですが。というかこっちは童顔で巨乳。すげぇママだ。
 こっちの親子丼は激しく見たかった。

 藤原紅緒(ふじわらべにお)・野田ひかり(のだひかり)・野々原のの乃(ののはらののの)
→理人や聖の同じクラスの仲良し3人組。最後のヤツ、なんて名前だ。
 とりあえずこいつらが存在する意義はこれといってないんだけど、原田さん萌え、ってことで。
 藤原も中々良いですが、やっぱりいなくても大丈夫なキャラ達。不憫ですなぁ。

■シナリオ■
 シナリオ・・・というかこの作品はテキストに惹かれました。シナリオ自体はそう優れたものではなかったですけど、
 テキストはとにかく面白い! 日常でのラブコメ的会話が特に映えています。
 理人を取り合っての葛城のボケ&ツッコミの自作自演ですよ!それも有り、愛生を交えてのやりとりもまた可。全員を巻き込んでの葛城の無知さとかアホさには本気で笑いました。葛城はだから好きだ。
 一人のルートを進めるうちに、必ず最後には一人花嫁を決めるんですけど、その時は非常に重苦しくなったりならなかったり。
 チャペルでのシーンでは皆言ってること同じだー。ひねりがないのはちょいと問題かな、と。
 あと、個人的にハーレムエンドとか作っても良かったかな、と思っております。いや、決して私の願望だけでなく。
 だって聖&愛生と葛城&遥奈のエチシーンがあるんだからさー。・・・でもまぁ、ノーマルエンドがそれなのかもしれないが。ま、全員と結婚するわけにも行かんし。それをしたらなんかバカゲ−になってたような気もする。なんか言ってる事自分でもよくわかってないんですがこれはこれで良かったかなぁ、と。

■音楽/主題歌■
 音楽はまぁ、普通だと思います。
 主題歌はI’veのKOTOKOさんがOP、ED共に担当。
「Princess Bride!」はアップテンポの非常にノリの良い曲です。そのくせ、OPムービーもその勢いに負けてないから凄いんですよ。
 このムービーはね、マジで凄い。すげぇ秀逸。一回見るべきだと思う。ムービー製作は神月社さんですね。
EDの「Sledgehammer Romance」もこれからの人生を突き進むかのような元気ある曲。
 しっかしサビの声の高いこと。こんな高音出せねぇよ(お前が出すのか?)

■CG■
 原画家さんは存じませんが、最近の萌え絵として特に目立ったようなものでもないですね。
 まぁ、パッケ買いしたのだからそんなところに文句は言うはずもなく。

■ボイス■
 いやぁ、聖が誰かの声に似てるんだけど(アニメで)誰だか最後まで思い出せませんでした。
 ボイスは普通に良かったですよ。皆さん上手い部類に入ると思います。やっぱり葛城のあの間隔の良い喋り方はすごいと思います。佐々木あかりさんだっけか。

■エロ■
 薄い・・・ことはないと思います。一番濃いのは聖かな。教室でフェラしたあげく、家に帰ったらアナル舐めまでしやがる。
 や、私としては興奮したんですが。まー、エロ目的で買う人はいるのか知らんが(ちょっとは・・・というか8割方はエロ目的だった)、そこまでは濃くないです。
 でもそこそこにはエロい。んー、まぁ、想像に任せます。

■総評■
 エロ目的で買ったのだけれど、テキストが光る作品でした。これに尽きます。
 一周プレイ時間は結構かかるのですけど、2回目も読みたいと思える作品でした。
 ラブコメは光るけど、シリアスがちょいと物足りないってのはあったかな。ていうか、前者が素晴らしすぎて後者が追いつかなかったという見解もできるんだけど。
 それでも、損はしなかったですよ。中古で約3500円で購入ですから十分満足に至る作品です。定価でも6800円ですし、この定価でこれだけのボリュームってのは結構良いと思います。理人の顔グラの有無はもちろん個人差があるとは思いますが、やっぱり有って良かったのかなぁ、と最後の最後で無理矢理納得したという感じ。
 幼な妻に囲まれたい、ラブコメで笑いたい、という方にお薦めなゲームでした。


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